【村上春树与安西水丸】98年南青山酒吧对谈(文字稿)《村上朝日堂·梦之冲浪城》

2023-08-16 04:18:33 来源: 哔哩哔哩

日文文字稿,原书附带CDROM「村上朝日堂 夢のサーフシティー」

对谈地址:(バー アルクール)Address: 2 Chome-8-4 Shibuya, Shibuya City, Tokyo 150-0002

同一个系列(就两本):スメルジャコフ対織田信長家臣団


【资料图】

视频音频:BV1Cx4y177Q7

对谈原稿:CV21530485

98年1月27日、東京·南青山のバー「アルクール」で音声収録

時間:10分54秒

(春) えーと、今日は、青山のいつものバーの「アルクール」で、水丸さんとお話をしようと思っております。

(水) こんな早い時間に。

(春) ええ、バーテンダーは、勝さんです。

(水) もう1人ね。

(春) チリンチリンと、音がするといいですね。グラスの音とかね。

(水) それとか、カシャカシャとシェーカーの音がするとかね(笑)

(春) 今日はだから、どういう話をしようかと思ったんだけど。

(水) いや、だから恐れていたんですけどね。

(春) いや、今日はちゃんと普通の話をしましょう。女の話とか、そういうことしないで。

(水) ハッハッハ。

(春) で、水丸さんは朝って、だいたい何時ごろ起きるんですか。

(水) 僕は朝、8時ごろに起きます。

(春) 早いですねえ。

(水) うん、早い。8時ぐらいに起きて、たいてい僕は、朝、お風呂とかね、シャワー浴びて。お風呂入って、シャワー浴びたり。

(春) ええ。

(水) 朝風呂っていうのかしら。それにいつも入るのね。

(春) ご飯はちゃんと食べるんですか?

(水) 朝、ちゃんと食べる。

(春) 何、食べるんですか?

(水) わりと普通のね、あさりのみそ汁に、めざしに納豆に大根おろしとか。

(春) 古風ですねえ。

(水) あとトロロなんかも食べるときがある(笑)。

(春) いいですねえー。パンなんかは食べないんですか?

(水) パンはほとんど食べないね。

(春) じゃあ、朝は日本食。

(水) うん、日本食。朝っていうか、ほとんど日本食。あのー、外国に行ったときぐらいだね、パン食べるの。

(春) うん。

(水) 村上さん、パン食べるの?

(春) 僕は朝、全部パン。パンとコーヒー。

(水) そうなんだー。

(春) そうですよ。だから、和食食べるのは、あの温泉に行ったときぐらいですね。

(水) あ、そうなんだー。じゃ、外国に行っても、困らないんだ。

(春) ぜんぜん、困んない。僕はお米を一粒も、一月も食べなくても、困んないから。

(水) ほー、僕ね。機内食からして、外国へ行くときね、機内食からして、もうダメだもん。食べられないんだよね。だからもう、ずーっと我慢してて、たとえばニューヨークに着いたら、寿司屋に行くとかね。そういう感じ。

(春) 大変ですね、じゃあ。

(水) 大変。まあ、朝食ぐらいはね、パン食べるけど。

(春) うんうん。

(水) あと、お昼とか夜の食事はスパニッシュとかタイ料理とかね。ご飯のあるところ。

(春) そういえば、水丸さんと飯食いに行くとき、いつも日本食ですよね。

(水) うん。日本食だよね。

(春) それでーー。飯食ってから、どうするんですか?

(水) 飯食ってから(笑)、朝食?

(春) ええ、朝食。

(水) 朝食食べてから、まあ、ちょっとね。あのー、お茶飲みながら、女房と話して···。

(春) ついに奥さんの話ですね(笑)。

(水) で、自転車で。青山に来ると。だから、たいてい仕事場には、そうね、10時ぐらいに来る。

(春) ああ、そうですか。(秘書の)大島(明子)さんは、まだ来てないですよね。

(水) うん。大島さんは、1時から。

(春) 1時から。じゃあ、10時から1時までは、仕事してるんですか。

(水) 仕事じゃなくて。僕はね、たいてい本読んだりね。午前中だからね。ビデオで映画見たり。レーザーディスクで。音楽聴いたりね。

(春) じゃあ、午前中は、まだ仕事しないんだ。

(水) そう。午前中は。一応、勉強と称してね、そういうことをしているの。

(春) うん。なるほど。スノードーム磨いたりとか(笑)。

(水) そうそう(笑)。楽しいのよ、すごく。午前中は、だから、自分でゆったりと仕事してる。だから、いいね。なんかね。10時から1時ぐらいまでの時間って、結構、楽しい感じだね。村上さんは、すごく早いんでしょ?

(春) 僕はだから、5時か6時ぐらいに、だいたい起きちゃいますね。

(水) それで、走るわけ?

(春) うーん。今は冬寒いからね。もうちょっと、あったかくなるの待って走るけど。

(水) 寒いときって、走るの、良くないの?

(春) 朝はあんまり寒いとき走るの、良くないですね。昼ごはんは、どうするんですか?

(水) 昼ごはんは、自分で作ったりする。

(春) ···けっこう時間がかかりそうですね。

(水) いや、けっこう僕はテキパキやるからねえ。

(春) うん。

(水) もう着いたら、米、かすってさあ。研いで(笑)···、

(春) 何してんだか(笑)。

(水) で、米研いでね。お昼用に、もうさあ、あの1人だから1合半ぐらいね。研いで。食べれるようにしといて。

(春) うん。

(水) まあ、冷蔵庫に、いつも、そういう自分が、お昼に食べるね、おかずとかさ、シャケの切り身とかさ(笑)。

(春) うん(笑)

(水) カレーライスとかね。そういうの、いつも用意してあるからさ。で、お昼はだから、けっこう、だから、大島さんが来るまでに、大島さんという僕の秘書が来るまでにね。そうやって、あのー、お昼を食べてスタンバイしてるわけよ。で、彼女が来てから、仕事始めるの。

(春) それが、有名な愛人カレーなんですか?

(水) ちがうよっ、ちがう、ちがうっ。

(春) それは普通のカレーなんですか?(この時イスを引く音あり)

(水) カレーはね、あのー、僕は作るの好きなんでね、料理。(ここでもイスの音あり)

(春) うん、うん。

(水) カレーはよく、あの、自分で作っておいてね。それから、僕のところ、外に出ても食べ物屋さんないじゃない。

(春) ないですよねえ、あのへんね。

(水) うん。だからお昼はね、出ると時間がもったいないからね。部屋ん中で食べて。

(春) うん。

(水) みそ汁なんかも作って。

(春) うん。

(水) で、1人で音楽聴きながらお昼食べてね。それから彼女が来て、それで仕事するっていう···。

(春) それから仕事するわけですか。

(水) そう。だから、面白いよね。お昼って、なんか、好きだね。時々、ほら、外にも行くときあるよ、てんぷら屋さんとかね。

(春) うん。

(水) で、友達と食べたりするときもあるんだけど、だいたい僕は、お昼はわりと簡単に1人で作って食べている。

(春) で、何時ごろまで仕事するんですか?

(水) 仕事は、一応、うーん、まあ、本当は6時か7時ぐらいに終わりたいんだけどね、ときどき、まあ、今日は人にも会わないしって時は、けっこう10時とか11時とか、そのぐらいまで。

(春) けっこうやってるんですね。

(水) うん。そのときは、夕食も自分でね、そこで食べて。

(春) うん。それも作るの?

(水) うん。作って。

(春) ずいぶんマメですね。(ここで電話のベル音あり)

(水) マメ···だよね。すごくね。そういうことは、全然、苦にならないの。だって、面白いことだからさ。全然、いやじゃないのね。仕事だって、いやなことしてるわけじゃなくて、絵描いてんだから。

(春) 水丸さんの場合、ほら、文章も書いて絵も描くじゃない。で、それは、どういう風に振り分けるんですか?

(水) うん、だから、あのー。

(春) 右手で文章書いて、左手で絵を描くって話もあるけれども(笑)

(水) そうじゃなくて(笑)、1週間のうち2日ぐらいね、文章書く時間にとっとくとかね。

(春) あ、そういう風に、日で分けちゃうんだ。

(水) うん。日で分けてる。だから、文章書いてると、ものすごく絵が描きたくなってね。絵描ける日が、もう、楽しみでしょうがないわけ。明日から絵が描けるみたいな···。だから、そういう意味じゃね、けっこう楽しみながら仕事してる方だね。仕事、僕ね、いやじゃないから、けっこうやっちゃうんだよね、頼まれたりすると。ああ、この仕事、面白そうだなあと思ったら、わりと、こう、やってしまう方で。

(春) 水丸さんは頼まれると、わりに断れない···。

(水) うん。断れないっていうかね。あの、ちょっと、こんな仕事やってみたいな、と思うものを、頼まれるからさ。

(春) うん。

(水) だから、つい、やっちゃうっていう感じでね。

(春) うん、風俗のやつもやりたかったの?

(水) 風俗はね(笑)、あれはいやなんだよ。

(春) ウソだよッ。

(水) いや、本当に。それは村上さんね···。

(春) イヤには見えないよ。

(水) いやいや、それが仕事だよ。だってさあ、いやそうに書いたら、やっぱりさ、ダメじゃない。だからね、僕は、あれだけはもうね、勘弁して欲しいなって思っているわけ。

(春) でも、そうすると、仕事が、たとえば9時ぐらいに終わると、それからお酒飲むわけですか?

(水) うん。酒飲むときもあるし、そのままストンと帰るときもあるし。

(春) うん。うちに?

(水) うちに。6時ぐらいだったら、まあ、ちょっと寿司屋かなんかに寄って、飲んで帰るときもあるし。ふだんは···そうでない時は、わりとストンと帰ってね、うちで飲んでるとか。そんな感じ。

(春) うん。でも、僕と、だいたい同じようなところで、飲んでるんだけど、時間は合わないですね。

(水) だから、村上さんは早いから。

(春) 早いんだよ、僕は9時ぐらいには飲んで終えて、うち帰って寝ちゃうからね。

(水) そんな、あ、そうか。早く起きるから、まあね。

(春) そう。

(水) 僕は、だから、早く寝ると···、たいてい寝るのは、12時過ぎ、1時。もっと遅い時は、3時ぐらい。

(春) 僕が飲んで帰ってきて、それから水丸さんが飲んで帰って、それから(写真家の)稲越(功一)さんが来るって感じ。

(水) そんな感じね。

(春) なんか、あれですね。時差出勤みたいですね。

(水) ほんとに時差出勤。だから、村上さんと、だいたい食事するときも、だいたい同じなんだけど、会ったことないもんね。

(春) うん。僕は、だからね。結局、昼飯を11時ごろに食べて、晩飯を5時ごろに食うんですよ。普通の人より1時間ちょっとね、早いんですよ。そうすると空いてるのね。

(水) そうだよね。

(春) 僕、混んでるのイヤだから、あの、どうしても1時間ぐらい全部早めて行っちゃうのね。よけいにだから、顔合わせることがなくなるという感じになっちゃう。

(水) そうですね。僕は、だから、そういう意味じゃ普通なんだけれども。あんまり基本的に、ほら、モノを食べたいと思ってる人じゃないからね。

(春) うん。

(水) なんか、ちょこっと食べちゃえばいいわけ。なんか、極端な話さ、あの、お昼なんか、「あけぼの」のげんこつせんべい3つぐらい食べると、それでもう、おなかいっぱいになっちゃってさ(笑)。あんまり、もう食べたくなくなっちゃって。

(春) あんまり食べないですよね。

(水) ええ。だから、そういう意味でじゃね···。

(春) 酒を飲む間に、ちょっと食べるという感じですかね。

(水) そうそう。僕はだから、そういう意味じゃあれだね、かなり健康的なものばっかり食べてる感じがするね。

(春) うん。

(水) あまり肉とか、そういうの食べないし。村上さんも肉とか食べないでしょ。

(春) あんまり食べないですね。

(水) 僕もそうだしねえ。1年に3回ぐらい、まあ、はずみで食べちゃうときあるけど。

(春) はずみで食べるってのは?

(水) うん。ほんと、はずみで。

(春) ステーキとかは?

(水) ステーキなんか、ほとんど食べないもんねえ。

(春) すきやきなんかは?

(水) すきやきも食べない。とんかつかなんかをね、ときどき、はずみで友達と一緒に、ちょっと食べたりするときがあるけどね。

(春) でも、青山で昼飯屋探すのって難しいよね。

(水) うん。難しい。

(春) うーん。増田屋ぐらいに行っちゃうのかなあ。

(水) 最近ねえ、ちょっとね、肉なんかでね、おいしいなあと思ってるのがね、常夜鍋といってね。

(春) うん。

(水) 豚肉のね、薄く切ったのと、小松菜をね、鍋なんですよね。

(春) うん。

(水) 一人用の小さい鍋でね。それ、すごくおいしいね。

(春) 昼ご飯で?

(水) 昼ご飯でも、夜ご飯でも。

(春) それ、自分で作るの?

(水) 自分で作るの。ちょっとお酒を入れてね。これはねえ、ものすごくいいよ。簡単だし。

(春) へえー。

(水) で、牛よりもさあ、豚の方が···、どっちが好き?

(春) 僕は、豚って、あんまり食べられないんですよ。

(水) ああ、そうなんだ。ふーん。あの、作り方によっては、豚肉ってちょっと甘みがあって、おいしいよね。

(春) で、何時ごろに、だいたい寝るんですか?いつも。

(水) まあ、12時とか1時とか。

(春) 12時じゃ、けっこう遅くはないんですね。なんか、すごく夜遊びしてるような雰囲気がありますけどね。

(水) いやいや。僕は意外と、こう、いやなことって、あんまりしないんだよね。要するに(笑)。

(春) うん。

(水) 要するにその、いやだなーと思うこと、あまりしてないから(笑)、あの、そういう意味じゃ、健康なんじゃないかなと思って。いやなことって、してる人、世の中にいっぱいいると思うんだよね。

(春) うん。でも、愛人に頼まれて、つい、やっちゃうとか、そういうことってないですか?

(水) そりゃ、あるよ。

(春) ハッハッ。

(終わり)

協力: ヤマハ株式会社

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